ならば

音とかで遊んでいたログ

講演

スタンフォード大学は、いくつかの講演や講義をYouTubeで公開している。その動画の中に、Ge Wangが行った講演「ChucK: A Computer Music Programming Language」があることを本人によるelectro-musicへのポストで知って、早速見てみた…が、長いよ。85分て。ただでさえリスニング苦手なのに。

こういう動画を見るのは初めてだ。当たり前だけど、好きなときにポーズしたり戻れるのは良い。でもスライドの文字が見にくいのは困る。メモを取りながら何度も戻って、なんとか全部見終えた。内容は、前半(50分くらいまで)がChucKの紹介で、後半が新しい音楽の演奏形態を模索するプロジェクトLaptop Orchestraの紹介。ChucKについては、主に言語の特徴である時間と並行性の基礎を解説している。いつか部分的に見直すかもしれないので、講演の流れとメモを載せておく。

ChucK

@9:00 - ChucKの開発方針

優先順位が高い順に、柔軟性、可読性、性能。

make it work, make it right, make it fast

とも言っている。現在はこの哲学に従って、先の二つを目標に開発をしている。

@9:50 - 言語の特徴(ChucK演算子、時間、並行性)
@26:30 - 処理系の概要(VM、shredのスケジューリング)

音信号は、shredによって制御され、shredの外部で計算される。

@32:30 - ライブ・コーディング
@34:00 - ライブ・コーディングのデモ
@37:00 - The Audicle

ChucKプログラムを動かすとき、

  • どのshredがどの音を出している?
  • 編集したコードのどの段階までセーブした?
  • スレッド間の相対的なタイミングは?

などが分かりにくいという問題がある。これを見やすくするのにThe Audicleが使える。

@39:40 - The Audicleのデモ

面白い。もっと前からYouTubeにアップされていた「ChucK and Audicle Quick Demo 2006」と比べて時間はかなり長いし、解説があるので何のための機能なのかも分かりやすい。

@48:40 - 前半のまとめ(言語のデザインについて)

Laptop Orchestra

@50:40 - Laptop Orchestraとは

ラップトップコンピュータを使って、多人数での音楽の演奏形態を作る試み。ChucKもツールのひとつとして使われている。

@54:00 - 取り組む課題

どうやって楽器を作る? 音の種類は? どうやって作曲する? どうやって編成する? どうやって指揮する? 新しい音楽へ向けて、全てが課題。

@55:00 - Laptop Orchestraのデモ

まだ始まったばかりで、模索段階のプロジェクトということを前置きしつつ、現時点での感想。なんというか、とても微妙な感じ。音もそうなんだけどビジュアル的にも。多数の人間が、床に置かれたスピーカーの横に座って、ラップトップをいじっている様子は異様だ。パフォーマンスとしての演奏って難しそう。

@66:00 - アメリカのテレビネットワークFOXのニュースで紹介されたときの映像
@68:30 - S.M.E.L.T.

Laptop Orchestraのために作られたツール。ジョイスティックを使ったデモが面白い。


78分くらいから今後の課題があって、終了。
こういう講演を、戻って見直したりせずに一回で聴き取れるくらいになりたい。